自作パソコンとは?、必要なものは?

「自作パソコン」って聞いたことありますか?
簡潔に説明すると、自分で組み立てるパソコンです。
パソコンを自分で組み立てるというと、はんだ付けのようなことをしたり、基盤を自分で作るんじゃないかなどといった疑問もあるかと思いますが、そんなことは一切しません。
必要なパーツを買ってきて、説明書を読みながら組み立てるだけです。プラモデルのようなものです。とはいえプラモデルのようにパーツが細かいわけではありませんし、私はプラモデルより簡単だと思います。
ではどのようなパーツが必要なのか、パーツごとの役割も説明しながら解説していきます。

必要なパーツ

CPU

これは人間でいう脳にあたる部分です。CPUがパソコンを制御します。他にも様々な処理をCPUが担当します。CPUの能力が高くなると、一つ一つの処理が速くなるのでパソコンの性能が上がります。
主にintel社のCPUAMD社のCPUでRyzenシリーズが普及しています。



マザーボード

パーツをはめ込むための土台になるものです。
使用するCPUによって選定する必要があります。必ずCPUとマザーボードが対応するか確認しましょう。 大きさ順にATX、Micro-ATX、Mini-ATXとなっていて、大きい方が拡張性が高く、作業もしやすいです。小さいものは必要最低限の拡張性しかなく、作業もしづらいですが、その分コンパクトなパソコンを作れることになります。


メモリ(RAM)

これは例えるなら作業机のようなもので、容量が大きければ大きいほど、たくさんのスペースで作業できるということになります。日本語では主記憶装置と呼ばれています。CPUが行った処理などを一時的に記憶する場所です。なぜ一時的なのかというと、メモリに記憶した内容は電源を消すと消えてしまうからです。実際にデータを保存するには次の補助記憶装置を使う必要があります。


補助記憶装置

これはデータを保存するのに使います。OSをインストールしたり、ユーザーのデータなどを保存するのはすべてこのパーツです。
補助記憶装置には現在主流なのは大きく分けて2つ種類があります。

  • HDDとSSD
    HDDはハードディスクドライブの略で、特徴は大容量・安価・速度が遅いというものです。
    このような特徴があるので、HDDは主に写真や動画などのデータを保管するために使われています。
    SSDはソリッドステートドライブの略で、特徴は軽い・高価・速度が速いというものです。
    速度が速いのでSSDにはOSを入れたり、アプリケーションソフトなどをいれて、すばやく実行できるようにしています。
    他にも軽い特徴を活かして、現在主流のノートパソコンにはほとんどがSSDを搭載しています。



HDDはディスクにガリガリと書き込んでいるので、データを長期間保存するには適しています。
SSDなどのフラッシュメモリは長期間放置していると自然放電によりデータが消失してしまう可能性があるためです。(と言われていますが、私はSSDのデータが消失したことはないですし、そういった症状が発生した人を見たこともないので、お金に余裕があるなら、大容量のSSDを使用しても良いと思います。)

グラフィックボード

主に映像をきれいに画面に出力するためのパーツです。
intel社のCPUを使うなら、グラフィックボードは無くても動作します。
なぜならintel社のCPUには映像を出力する機能がついているからです。
ではなぜグラフィックボードを使うのかというと、CPUの映像出力機能だけでは限界があるからです。
例えば最近流行りの3Dゲームなどはとてもグラフィックに凝っていて、キャラクターや景色なども非常にリアルでスムーズな動きをするゲームが多いです。そういったゲームはグラフィックボードがないと起動できないゲームもあります。なのでゲーム目的で自作パソコンを組む方は必ず目的のゲームにあったグラフィックボードを選択しましょう。
ゲーム以外だと、動画編集、3DCG,2Dイラストなどをするかたもグラフィックボードを搭載したほうが良いです。


CPUクーラー

これはその名の通り、CPUを冷やすためのものです。普段パソコンを使っていると、CPUの温度なんて気にしたことは少ないと思いますが、CPUは非常に熱くなります。どれくらい熱くなるかというと…
パソコンのCPUで焼肉をしてみた。 Cooking beef on CPU
肉が焼けるほどです。
なぜCPUを冷やさなければならないか、わかりましたね。

主にCPUクーラーには空冷水冷があります。
空冷は扇風機のようなファンを回して、風の力でCPUを冷やすものです。
水冷は冷却水を循環させて水の力でCPUを冷やすものです。
「空冷と水冷どちらがより冷えて、CPUのパフォーマンスが上がるのか論争」に決着はつきませんが、一般ユーザーが使う分にはどちらを選択しても、大差ありません。
水冷は見た目の良さから、ロマンの要素が強いです。空冷よりも必要なパーツも多く、水漏れの危険性もあるので、初めて組む方にはオススメできません。


電源ユニット


これはパソコンの心臓にあたるパーツです。マザーボードに接続したパーツたちに、電力を送るパーツです。
このパーツだけはケチらないほうが良いと言われています。なぜなら、電源が破損すると他のパーツも同時に壊れる可能性があるからです。
そこで電源効率と、電源の信頼性をランク付けした80 PLUS認証があります。

・ 80 PLUS認証

80 PLUS(エイティー プラス)は、コンピュータ用電源ユニットの電力変換効率に関する規格の1つである。デスクトップ型、およびサーバー型のコンピュータに用いられる複数の電圧出力が求められる電源ユニットにおいて、交流入力から直流出力へ変換する際に、電力変換効率が80%以上の変換効率を備える製品に与えられる認証である。デスクトップ型ではATX電源の性能表示に用いられることが多い。
Wikipediaより引用

要約すると、電源効率が良く安全性も高い製品の指標のようなものです。
とっても詳しく解説されているかたがいるのでぜひ参考にしてみてください。
【自作PC】電源ユニットの選び方を自作経験者がガチ解説する

PCケース

マザーボードや電源、補助記憶装置を取り付けるものです。そして見た目にも直結するので、自分が気に入ったものを選んだほうが良いです。
気をつけるべきポイントとしては、マザーボードのサイズと、PCケースのサイズを適応させることです。PCケースの概要にどの企画のマザーボードが適応するか記載されているので、それを見ながら選定すれば問題ないです。
他にはCPUクーラーと、グラフィックボードが大きいと小さいミニタワーケースには入らないのでサイズを確認する必要があります。
主流なのは大きい順に、フルタワーケース>ミドルタワーケース>ミニタワーケースなっています。
大きいほうが組み込む作業がしやすく、排熱もしやすいので、良いですが、必ず設置場所とPCケースのサイズを確認しましょう。


OS

特別な事情がない限りはWindows10を選択しましょう。もちろんLinuxをインストールしても良いですが、各種設定などの情報が少ないので、オススメできません。
他にもMacOSをインストールしたい方もいると思いますが、それはAppleのライセンス違反になるので出来ません。
Windows10 HomeとWindows10 Proがありますが、一般ユーザーはHomeで問題ないです。
Windowsの自動更新が嫌だ!リモートデスクトップがしたい!という方はProが良いと思います。

さいごに

はじめは知らない情報が沢山で大変かと思いますが、自作パソコンのパーツ選定はとても楽しいもので、実際にパソコンを組むといろいろな経験が身につきます。
パソコンに興味を持ったら組んでみて、知識を増やすのも一つの手かと思います。